モンスター

もともと老眼だった自分。目のボヤけがひどくてね、いつものメガネ屋さんに行ったことから話をしようか。

「いらっしゃいませ、あっ、遠藤さん、今日はどうしましたか?」君をデートに誘おうかとね。

「あのさあ、丸い字『○』が何重にも重なってね、オリンピックの五輪のように見えるんだよね……意味わかる?」

「なるほど……」

「あれだな、目はオリンピックに出たいのかな?(笑)」

「……」無視かい。

「ここにお座りください」スケベ椅子だったりして(笑)

「ここにアゴをのせて、レンズに写っている赤いのを見ていてくださいね」断らぬ(笑)

「んーん、んーん」はあ? なんだよ?(゜ロ゜)

そしたら、店員さんが真顔で、

「遠藤さん、すぐに眼科に行ってください!」オイ、オイ、ビビらせんなよ!!(゜ロ゜ノ)ノ

「はい?(゜ロ゜)」

「とりあえず、眼科に行ってください!!!」なんだその表情と緊迫したような演技は(/--)/

「……」

でも、ただよらない雰囲気だし……(・・;)

動物的勘で言うと、イヤなことが起こっている感じだ。

「はい、眼科に行ってきます……」

「お大事に……」オイ……(・・;) お大事にって、普通、眼鏡屋さんで言わねーよな!

一気に変な汗が流れた(((・・;)

間違いなく、眼球に異常があるということは違いない……

んで、早速翌日、地元で有名な眼科医院へ。

入り口を開けたらいるわいるわ患者さんが。

この病院は儲かっていやがるな、と思いながら受付へ。

「当院は初めてですか?」初めてだと、いやらしいオプションサービスとかあるのかい?

「はい、初めてです」

「どうされましたか?」

一連の出来事を話した後、問診票を書き、検査開始。

キョロキョロと見渡す自分。

ん~ん、ん~ん、

若くてギャル系のナースはいないようだ、残念( ゚ 3゚)

カズレーザーの相方のようなナースがいたくらいにして(笑)

ナースなのに健康診断は受けていないようだ。

そうこうして検査が終わったあと、先生とご対面。

なんか優しいそうな口調と微笑みにほっとしたのもつかの間、

先生から一言。

「あっ、白内障です」

「………」えっ?

「手術は早くて5月末になります」

「へぇ、そうなんだ。白内障流行っているからねって、は、は、は、は、白内障!!!」オイラまだ51才なんですけど!(/--)/

「かなりヤバイんですか?」

「今の段階でもかなり見づらいですよね?」なんでわかるんだ?

「はい……」

「良くはならないので早めの手術をお勧めしますよ」泣きたい。泣きたい。てか、心ではもう溢れんばかりに号泣。

ガーン(@ ̄□ ̄@;)!!

んで、その場で手術を決心したよ。

今後の予定やらをナースから説明を受けたのが2月のこと。

そして、あれよあれよと、手術日当日になりました。

手術した日は運転できないということで、当社のパートの○○さんに運転してもらったよ。

んで、運転中、パートの○○さんから一言。

「あれれ? 遠藤さん、もしかして緊張しているんですか?(笑)」

「全然大丈夫だよ」なんか嬉しそうだね。

「そっか、遠藤さんって、基本的になにがあっても動じないですもんね?(笑)」

「いや、今日から一週間、胃袋にアルコールをぶちこめないから動揺しています……」

「あっ、飲めないんだ(笑) それで少し元気がないんですね(笑) 」

「一週間飲めないから、今朝缶ビールを1缶だけ飲んできたよ(笑)」

「一度失明してください」

いつものようにアホな会話をしていたら、病院に到着した。

「じゃあ、遠藤さん、また夕方に迎えにきま~す♪」

「はいよ」

受付を済ませて、先生から手術の段取りを聞いて個室の部屋で待機。

基本的には手術が終わるまでは絶食らしい(*_*)

なんか腹へってきたし。

渡された書類には当日は水も飲んじゃダメと書いてあった。オイラの手術は15時からなんですけど……

つーか、手術までは5時間もあるし。実に暇だ(/--)/

なので、スマホで白内障の術後を検索したよ。

そしたら……

『白内障手術失敗』

『白内障手術後、後遺症』

『白内障手術後失明』

(((((゜゜;)

なんだこれ?

読んだら、手術したくなくなった(/--)/

そりゃそうだろ、術後失明した事例を読んだら………
(゜ロ゜)

少し不安になりつつ、昼寝、いや、朝寝した(笑)

途中、知り合いとラインしつつ、お昼になった。

そしたら、ナースがやってきて、サンドイッチを持ってきた。

「軽い食事ですけど、食べてくださいね」はい? 何も食べられませんと、もらった書類には書いてあるんだけどいいのかい?(゜ロ゜)

「ありがとうございます」まあ、いいや。

んで、そのサンドイッチをよく観察したら、セブンイレブンのサンドイッチだと確信したくらいにして(笑)

時々食べているサンドイッチじゃん、と突っ込みを入れて一気に食った。何故か飲み物は烏龍茶だった。コーヒー牛乳が飲みたい。ギリ、野菜ジュース。

そして、待ちに待った手術の時間がやってきた。手術の予約から3ヵ月だし。

麻酔の目薬を目ん玉に何度もぶっかけられて、手術台へ。

「よろしくお願いいたします」

おおお、緑色の手術服がカッコいいと思いつつ、早速始まった。

レーザーみたいなものが目にぶちこまれた。なんか先生がナースに指示をしながらね。

そして、先生が、

「目に注射をしますね、ちょっと痛いです」

目、目、目に注射かい……!Σ( ̄□ ̄;)

注射の針が見えるし。その瞬間……

"ブッつ!"

(ΘдΘ)

ギゃあああああああああ~~~~~~~~~~~~~

脂汗が流れた(((((゜゜;)

今まで味わったことのない痛みだ。そりゃそうだわな、目に注射だぜ(笑)

淡々と色々な作業を行っている。

注射した後は、ウルトラマンのような画像が見えてそれを見つめていた。

こんなイメージね(笑)


そのウルトラマンのような画像を見ながら、終始まな板の上のコイと変わらない状況だ。

もし、主治医が目ん玉をスプーンでくり抜くサイコパスだったら?と脳裏をよぎった。

設定はナースも皆、サイコパスなの。怖くね?(笑)

手術中、耳元で聞こえる合唱も。

"く~り抜け♪、く~り抜け♪ 目ん玉スプーンで、く~り抜け♪、いないいないばあ~♪"

そんなの歌われたら、一生トラウマになるわ(笑)

それはさておき、よく手際よくやるわなと感心しつつ、短いようで長い、長いようで短い手術が終わった。

「何分くらいの手術なの?」って?

15分くらいかな? 手術やりたいのかい?(笑)

んで、自分の部屋に戻り点滴を打ってすぐに帰宅できたよ。日帰り旅行だね(笑)

全労済に電話しなくっちゃ。数万円くらいはお金が振り込まれるらしいからね。

そうそう、ちゃんとパートの○○さんが迎えにきてくれたよ。

「遠藤さーん、どうでした!(笑)」なんか、本当に嬉しそうだね……

でも、オイラがいない間、ちゃんと仕事をしてくれるから有難いよ。感謝です。

一連の出来事を話しているうちに自宅に到着した。

今回手術をしたのは右目。眼帯をしているから左目しか見えない。左目はひどい乱視なので歩行もやっとだ(/--)/

夜ご飯、茶碗を床に落としたり、冷蔵庫から豆腐も落下させた( ・д・)

片目が見えないと生活できないと感じたよ。明日、右目が見えなくなっていたらと想像したらプチ鬱になったくらいにして ゚ ゚ ( Д  )

手術後は洗顔も洗髪も厳禁なんだよね。

4日後は頭が痒くて気がおかしくなりそうだったよ!Σ(×_×;)!

なによりアルコールがダメなのはマジ辛い。目を切開しているため、なんたらかんたら言われたよ。

そして、

手術後から一週間が経ちました\(^-^)/

ゴシゴシと頭を洗って、顔もジャバジャバ洗った。

き、き、き、気持ちいい、いい、いい、いい。

「そう言えば手術後目の視力はどうなの?」って?

はい、裸眼で運転できるようになりました\(^-^)/

まあ、人工レンズが眼球に入っているからね。

一応、老眼鏡も新たに作ったんだけど、見違えるように絵文字もくっきり。嬉しいっす。

ただ、それと同時に見えなくていいものも見えたりして……

顔のシミとかね……( >Д<;)

手のひらのシワもじいちゃんみたいだし(/_;)/~~

そうそう、術後の目はこんな目だよ。

今の自分の目。数週間は充血が続くってさ。


モンスターだよね(笑)
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